去年まで使っていたメインPCのケースの公式サイトを覗くと、Kepler世代のFEのグラボでSLIをしている作例が載っている。
このケースを買う前この作例を見たときから、いつかSLIを構築したいと考えていた。
それが出来たので自慢していこうと思う。
なお前提は飛ばして問題ない。
前提-SLIとは
今ではすっかり聞き馴染みの無くなったSLIというもの。
簡単に説明すれば、同じグラボを複数枚用意し、物理的に繋げて演算性能を高める技術のこと。
なおSLIには
- (Single-Link)SLI
- (Dual-Link SLI)
- SLI HB
- NVLink SLI
が存在する。
本記事では便宜上SLI SL / SLI DL / SLI HB / NVLinkと呼称する。
詳細は割愛するが、今回使用するのは、折角対応しているのだからSLI HBで検証する。
前提-SLI HB構築に必要なもの
ただグラボを2枚挿せば良いというわけではない。SLIは前提となるハードから結構ハードルが高い。
- 同じGPUが搭載されているグラボ x2~4
- SLIに対応しているマザーボード
- SLI HBブリッジ
- 十分な電源
同じGPUが搭載されているグラボ
用意したのは、MSIから販売されたGTX 1070 FEと、ASUSから発売されたGTX 1070 FE。
今回は2枚用意したが(2-way)、マザーボードが対応していれば3-way、4-wayまで束ねることができる。
なお、NRT(Nvidia Rename Technology)によって型番が変わっただけの同じGPUであればSLIできることがあるらしい。→https://www.techpowerup.com/forums/threads/gtx760ti-and-gtx670-sli.208867
このようにクロック違いやメモリの容量違いでも意外と動く場合があるが、まぁ動かなくても自己責任で…
SLIに対応しているマザーボード
SLI対応マザーボードは、実はもうコンシューマ向けの製品が存在しない。価格.comで確認すると、IntelはZ690、AMDはX670を最後に新製品の登場がない。
更にこれをMicroATXに絞ると、更に2世代ほど遡りZ490マザーが最後の製品になる。
その為、もし今SLI構築がしたいと思ったら必然的に中古orエンプラとなることを留意されたし。
SLI HBブリッジ
一番の曲者。
10年以上使われてきたSLI SLと違い、SLI HBはPascal世代(GeForce GTX 10シリーズ)しか対応していない。
その為なのか、SLI HBブリッジの中古流通量自体がかなり少ない。一応、Pascal世代に登場したSLI対応マザーには付属品として付いてくる事が多いが、見た目がダサいのであまり使いたくないのが本音。
しかも、マザーボードのx16スロットの幅によって対応するブリッジが異なり、しかも呼称がかなりややこしい。ここ間違えるとかなり凹む。
- 40mm / 2スロット幅 / 0スロット間隔
- 60mm / 3スロット幅 / 1スロット間隔
- 80mm / 4スロット幅 / 2スロット間隔
スロットで呼ぶとかなりこんがらがるので、絶対的な数字である幅の長さで呼ぶのが一番分かり易い。
覚え方としては、2スロット占有するグラボが
- 隙間なく挿さるなら40mm
- 1スロット空いているなら60mm
- 2スロット空いているなら80mm
これで覚えれば間違いない。フリマなどで購入する際には販売側に実測してもらうことを推奨する。
ブリッジのバリエーションについてはこの記事を参照。
十分な電源
当たり前だがグラボ側が要求する電源容量+ピンの本数が必要。
ただ、最近のハイエンドと違いこの世代のハイエンド~ミドルハイは電源要求がそこまでシビアではない。
今回扱うGTX1070や、その1つ上(Ti出る前の話をしているぞ!)のGTX1080は8ピン1つしか要求しないのでそこまでハードルは高くない。
…最近のハイエンドと違ってね!(RTX3090TiのNVLinkを見ながら)
用意したパーツ群
| パーツ | メーカー | 型番 | 価格 |
| CPU | Intel | Core i9-10850K | ¥25,900(中古) |
| CPUクーラー | Noctua | NH-U12A | ¥15,980 |
| マザーボード | MSI | MPG Z490M GAMING EDGE WIFI | ¥11,500(中古) |
| グラフィックボード | MSI | GeForce GTX 1070 Founders Edition | ¥30,000 |
| グラフィックボード | ASUS | GTX1070-8G | ¥11,990 |
| SLI HB Bridge | NVIDIA | SLI HB Bridge 2-Slot | ¥4,478(新古輸入) |
| メモリ | GSkill | F4-2666C19D-16GNT | ¥6,980 |
| メモリ | GSkill | F4-2666C19D-16GNT | ¥4,480 |
| SSD | Samsung | MZ-V8V500B/IT | ¥6,790 |
| 電源 | Enhance | ATX-3285GB1 | ¥5,000(バルク) |
| ケースファン | SCYTHE | KAZE FLEX 140 SQUARE PWM | ¥1,054 |
| OS | Microsoft | Windows11 Home | – |
特筆するパーツだけ順に紹介。
CPU

CPUにはCore iシリーズ第10世代の選別落ちi9であるi9-10850Kをチョイス。
元々Core i3-10325を稼働させていたが、流石にボトルネックになるだろうと思い入れ替えた。そういう意味では第11世代i7の方が良かったのかもしれない。
ちなみに貰ったドスパラポイントで購入した。感謝。
CPUクーラー

自分が簡易水冷アンチなので空冷最強っぽいNH-12Aを選択。多分今だと最強の座にいないと思うが細かいことは置いておいて。
ホントはchromax.blackの方が欲しかったのだが大須に在庫がなかった。無念。
マザーボード

マザーボードはMPG Z490M GAMING EDGE WIFIを選択。SLIに対応させるべくB560からZ490にわざわざ世代を落とした。
SLI対応の第10世代Core iシリーズマザーはこの型しか無いので決め打ちで中古を漁っていた。手に入ったから良かったものの、見つからなかったら頓挫していた…
グラフィックボード

うぉおおおおお!!!!!!PascalのFEこそ至高!!!!!!(Volta含む)
というわけで自分はPascal(Volta)のFEの虜なのでこれを選ばない選択肢はない。
GTX 1070を元々持っていたので、追加する形でもう一枚GTX 1070を購入。
本当はNVIDIAから出ていたFEが欲しかったが、そんなもの流通が無いので諦め。アレは箱含めていいよなぁ…
SLI HB Bridge


グラボがFEならブリッジも当然純正一択に決まっているので純正のブリッジを購入。
当然国内で流通があるはずもなく、有識者に中国のフリマで見つけてもらった。本当に感謝。
購入にはsuperbuyを利用し、購入代行+送料で五千円強。
…あれ、国内のSLI HBブリッジより安いのでは?
組立後



ちょっと見た目が良すぎる。純正ブリッジが最強。
ベンチマークとか
SLIに対応しているゲームやベンチマークソフトなどはかなり少ない。取り敢えず有名どころを回しておく。
なお、最近ブームとなっているAI系のソフトは、SLIよりも単にマルチGPUとして認識させたほうが性能が出るらしい。
並列計算だし、メモリがフルで使えるしで当然である。
3DMark TimeSpy
TimeSpyでは約1.8倍の性能となった。
3DMark FireStrike
FireStrikeでは約1.6倍の性能となった。
DirectX 11性能の伸びが少ないのは少し意外。
3DMark Port Royal
Port Royalでは約2倍の性能となった。
SLIってレイトレの性能上がるのか…しかも2倍。意外すぎる。
FF14 黄金のレガシー ベンチマーク
実際のゲームに近いベンチであるFF14ベンチでは約1.2倍と、やはり結果が芳しくない。
現代においてはやはりロマンでしか無いのだろう。
総評
- 実用性皆無
- ロマンマシマシ
- 150w x2だから意外と消費電力緩い
以上!

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